夜分遅くにこんばんは、朗です。
先週までの暖かな気候はどこに行ってしまったのか…ここ数日は雪がチラついたり最高気温が0℃近くになったりと本当に寒いです。チャンピオンズリーグ大阪大会後に飛行機に乗った時に関西空港から仙台空港に移動したら気温差が10℃以上もあったんだとか。あまりにも寒すぎるので皆さんも体調管理などには気を付けていきましょう。

さて、前回の日記では「公式大会参加に向けてポケモンカード以外で準備をしたこと」に焦点を当ててレポートを書きました。今回はチャンピオンズリーグ大阪大会を勝ち抜くための個人的なメタ読みとデッキ選択について書いてみようと思います。ということで、僕が考えた大阪大会における環境予測から書いていきましょう。

【①:チャンピオンズリーグ大阪大会の環境予測】
《Tier1》
ガマゲロゲEXジュナイパーGX
ボルケニオンEXボルケニオン
MミュウツーEXダストダス

《Tier1.5》
ブラッキーGXブイズゾロアークBREAK

《Tier2》
MレックウザEX
エーフィブイズ+ビークインetc

《Tier3》
ルナアーラGXソーナンス
よるのこうしん
ラランテスブイズ+etc
ソルガレオGXドータクン

12月9日にサンムーンシリーズが発売され、しばらくは全国各地で沢山のプレイヤーが様々なデッキを模索していました。その頃はまだ既存のボルケニオン、Mレックウザ、よるのこうしんといった当時のメタデッキがあらゆる場所で猛威を振るっていたように思います。そして、SM1が発売してから2週間が経った頃を目途に環境が少しずつ固まり始めます。年が明けてBXR本戦、ウェルカムフェスタを経てSM1のポケモンを活用したデッキが入賞し、その後SM1+が発売。いよいよチャンピオンズリーグ大阪大会にて使用出来るカードが出揃いました。

僕自身も仙台バトルスタジアムというイベントを主催しながら、様々なデッキの使用感をフラットなイメージで観察をしたり、2月5日に開催された第3回 彩の国ブイズカップに参加することで、関東地方のデッキ分布を自分の目で見て考えます。その期間はもちろん、チャンピオンズリーグ大阪大会に迎えるまでに全国各地で行われた以下の大会結果及び環境の推移を全てまとめていました。

2016/12/23 TCSpresents 仙台クリスマスフェスタ2016(東北)
2016/12/25 金ギャラドス杯(中部)
2017/1/8 BATTLE X ROAD本大会(関東)
2017/1/15 ウェルカムフェスタ(関東)
2017/1/22 仙台バトルスタジアム(東北)
2017/1/22 金ギャラドス杯(中部)
2017/1/28 みらチャン杯(関東)
2017/2/5 ポケカ攻略メモ杯(関東)
2017/2/5 彩の国 ブイズカップ(関東)
2017/2/12 良識杯(関東)
2017/2/12 琵琶湖ポケカジム(関西)

こうしてこの項の最初にまとめた表のような環境予測が出来上がりました。それぞれのTierの中でもデッキの多さに開きはあるかもしれませんが、そこまで的外れではなかったように思います。ただ、あらゆる形でニンフィアGXがあそこまで使用されていたのは流石に想定外でした。ニンフィアGXの性能を見ただけでは、ラフレシアと他のアタッカーを組み合わせて戦うデッキしか思いつかなかったのが僕の限界だったように思います。世界は広いです。

さて、この環境予測を元に、次の項では僕が実際に使用したデッキ選択に至るまでの経緯を書いていこうと思います。


【②:チャンピオンズリーグ大阪大会におけるデッキ選択】
結果的に僕が選んだデッキは、皆さんも既にご存知「ルカリオEXジガルデEXミュウツーケンタロスGXダストダス」という、従来の闘デッキのイメージとはずれている、やや歪なデッキとなりました。このデッキを選択するまで紆余曲折あって色々な考えに至りました。実はこのデッキにはベースとなったレシピがあるのです。
愛知のプレイヤー ヤスノリ君による「ルカリオケンタロスダストダス」のレシピ
https://twitter.com/pokecayasunori/status/812936612468264961

1月から始まるスペシャルジムバトルに向けて何かしら闘タイプのデッキを組みたいなとインターネットの海を泳いでいたところ、昨年のアニバーサリーフェスタ名古屋大会 プレミアステージ2戦目にて対戦し僕が敗北したヤスノリ君というプレイヤーが、今まで見たこともないコンセプトのレシピを載せていました。このレシピで2016/12/25に行われた金ギャラドス杯にてベスト8になったと知り、目を疑いました。「闘デッキとダブル無色エネルギーが共存している…というか、このデッキはどうやって戦うんだ?」といった感じで、僕の中で疑問と共にワクワクが生まれました。

少し話が逸れますが、その直前に僕はSM1が発売してすぐに、いつものノリで早速新たなと闘デッキを組んでいました。「ナゲツケサルMレックウザ」という面白そうなデッキです。これも意図的に闘デッキとダブル無色エネルギーを共存させたデッキだったのですが、ナゲツケサル自体がダブル無色エネルギーだけで機能するというカードだったため、闘デッキだったかというと少し怪しいです。とはいっても、今までずっとMレックウザを使用していて闘ポケモンのサブアタッカーが欲しいなと思っていた希望を叶えてくれた1つの作品だったので、使用してみて満足はしました。ただ、これではジュナイパーGXを筆頭とするHPが高いGXポケモンには勝てなかった!BXR本大会の頃には既に崩してしまっていました…

そんな中で目にしたヤスノリ君のルカリオケンタロスダストダスを僕なりに使用するイメージを固めて、使いやすいようにレシピを練り直します。とりあえず、プラターヌ博士4枚にしたり、闘デッキとしては欠かせないサポートであるコルニを数枚入れてみたり、レギュレーションを遵守するためにクラッシュハンマーの試行回数をMAXの4枚にしたり、サブアタッカーに何となくデデンネ(XY3)を入れてみたりと、やってみたのはそういった感じの内容です。

そのまま1月に行われたスペシャルジムバトル…このデッキを使用して出場したのは4回なのですが、優勝2回、準優勝2回と申し分ない成績を残してくれました。負けたのはルナアーラソーナンスと黒Mサーナイトといった超タイプによる弱点を突かれたもの…とりあえず、これは一旦仕方ないとして置いておくことにします。実はこの過程での中で、今回のTier1デッキ筆頭であるガマゲロゲジュナイパーには1度も負けていないことに気が付きました。「ダストダスを積んでいるから」という理由だけなら簡単ですが、ガマゲロゲジュナイパー相手には正直そんな特性ロックごときでは勝てません。それよりも決定的な理由があります。それは相手が攻撃する一手前のタイミングでクラッシュハンマーによるエネルギートラッシュを遂行できることです。

考えてみればボルケニオン系統、Mミュウツー系統、Mレックウザ系統は鍛冶屋、ダブル無色エネルギー、メガターボなどの加速手段がありますが、これが無いデッキタイプは上位に存在しています。その最たる例がブラッキーGX系統、ルナアーラ系統だと考えます。すごく簡単に言うと環境の上位を占めているデッキのほとんどが、相手へと攻め入る前に2ターンかかってしまうんですよね。そこでエネルギーをトラッシュできることで自分の攻撃回数を増やすことが出来る。弱いわけがありません。またケンタロスGXというカードは自発的の高打点を与えることは出来なくとも、ちびちびと相手にとって無視を出来ない打点を刻むことが出来、さらには相手にとって攻撃をしにくくさせるカウンター要員として働かせることが出来ます。つまり、相手のプレイングの手立てをコントロールしやすくなるのです。

じゃあ、その理論がどこまで通用するのか。それを試しにブイズカップにて闘魂のまわしを1枚だけこだわりハチマキに変えて出てみたところ、相性が不利と考えていたMミュウツー系統以外にはそこそこ立ち回れる手応えを感じました。そして、このデッキにおいては不確定要素が強すぎるクラッシュハンマーが1回でも決まれば強いということに気付き、クラッシュハンマーを全部抜いて確実に相手のエネルギーをトラッシュすることが出来る可能性が高いフレア団のしたっぱ、スカル団のしたっぱ、クセロシキ、改造ハンマーといったカードを新規投入&増量することで応用出来るのではと考え、大阪大会1週間前に実際に使用するに至る構築がほぼ完成しました。

そして、最後の1ピースは環境に適応するためにどのようなアプローチが必要か。そこで僕が無視出来なかったのはMミュウツーEX系統とエーフィGX系統の存在です。

前者に関してはブイズカップが終わった後に同チームの微粒さんから「デデンネはCP6のミュウツーじゃダメなんですか?」と聞かれたところ「エネルギーを大事にしなければいけない構築でミュウツーは厳しい…ましてやダブル無色エネルギーを貼るのなんて…」といった回答をしてしまいました。しかし、他のアプローチではどう考えてもMミュウツーEXを突破する手段が見つからなかったのです。それで試しにデデンネとCP6のミュウツーを入れ替えて回してみると…「あれ?思いのほか機能してくれるぞ?というか、このカードはガマゲロゲEX相手やエーフィGX相手による牽制カードとしても役割持てるじゃないか。何で気が付けなかったんだ」と、意外なほどかなりしっくり来たのです。また、エネルギーを大事にしなければいけないという懸念点も、とあるカードを入れることによって解決しました。これである程度は後先を考えずにダブル無色エネルギーを貼ってバイオレンスな戦い方が出来ます。

後者に関してはルカリオEXがメインであるため超弱点が厳しくなり、何よりもサイケこうせんという確定混乱ワザが僕にとって最も脅威となりました。SM1が発売してから時間が経ちラランテスGX系統のデッキは少しずつ減っていき、時同じくしてビークイン系統のデッキもまいまいスタイルオドリドリの影響か、すこしずつ減っていたように思います。そこでブイズカップでは使用していなかったジガルデEXを投入することを決定し、弱点分散を目論みます。さらに、サイケこうせんに対する回答として、コルニ経由で持ってくる「大きいマラサダ」などを思いつきます。先ほど書いたCP6のミュウツーの案も噛み合って、大した脅威にはならなくなったのです。

そうこうやっていると、「んん?このデッキって意外とこの環境で生き残るためにあらゆるデッキに対して回答を作れるんじゃないか?普通の闘デッキだと思って戦われたら、逆に相手の意表を突くことが出来るな。中身も色々な物が入り過ぎているし簡単にバレることもなくて強い。いいね、これ」といった感じに考え方がまとまり、大阪大会1週間前に行った調整会にてスパーリング相手をして下さった方々に対し、このデッキがほとんど負けなかったのでデッキが決定しました。

結果的に完成した環境予測内に居たデッキに対する相性表はこんな感じです。

ガマゲロゲEXジュナイパーGX:五分五分
ボルケニオンEXボルケニオン:有利
MミュウツーEXダストダス:五分五分
ブラッキーGXブイズゾロアークBREAK:有利
MレックウザEX:やや有利
エーフィブイズ+ビークイン:やや不利
ルナアーラGXソーナンス:やや有利
よるのこうしん:やや有利
ラランテスブイズ+etc:やや有利
ソルガレオGXドータクン:かなり不利

ほとんどのデッキに対して五分五分以上の相性を取れる自信があるなら選ばない理由はないでしょう。ちなみに唯一不利と書いたソルガレオに関しては僕の闘デッキのアプローチではまず勝てません。エネルギーを剥がせたとしてもソルバーストGXなる強力なチャージ技であっという間に2体のソルガレオGXを作られてしまいます。ダストダスでドータクンを止めたとしても、1発のびっくりメガホンかクセロシキでまた再チャージが始まります。不利以外の何物でもありません。しかし、このデッキタイプは想定している上位のデッキタイプ(主にエーフィEXとブースターを搭載しているもの)にかなり不利だと考えていたので、そこまで数が多くないだろうと考え、切ることは案外容易いものでした。

こうして出来上がったのが、僕が現環境に適応するために作った闘デッキです。今まで僕が完成させることが出来なかった闘タイプとダブル無色エネルギーの共存も達成しています。そして、この闘デッキの中身は僕が今まで思い描いていた闘デッキとしての構築の常識をぶち壊しています。普通の闘デッキで思って使おうとすると、使いこなせないまま自分が痛い目にあう可能性が高いです。それぐらい、このデッキには僕なりの哲学が詰まっていたのでした。

闘という色はいつの時代も強いです。特に今回はジジーロンGXの躍進も目立っていたため、それをメインとしていた方々にとって闘という色は驚異だったでしょう。隣り合っていた方々からはみんな「絶対に当たりたくない」と言われました。また、僕は想定していなかったのですがMライボルト系統も少なからず上位卓に存在していました。その方々にとっても脅威であることは言うまでもありませんね。ただ、現環境における闘デッキはみんな多いデッキタイプに弱点を突かれやすく、とても生きづらいです。草タイプ、超タイプ…ルカリオEX、ジガルデEX、ルガルガンGXをメインにしたとしても、どれも厳しいです。それぐらい肩身が狭い色でもあります。

そんな風当りが強い環境の中でも好きな色で勝ちたかったら、それ相応のアイディアを考え、それを実行するしかないんです。僕はそれをこのチャンピオンズリーグ大阪大会でやり遂げようと考えました。だって、それが僕の信念って奴なのだから。

さて、その結果はどのようなものだったのか…次回の対戦レポートに続きます。

コメント

お気に入り日記の更新

最新のコメント

この日記について

日記内を検索