朝早くにおはようございます、朗です。
気が付けばバトクロの激闘から半月ほどが経過しておりました。当たり前のことですが時間が経つのが早すぎて驚いています。バトクロで見た、感じたことを未だに昨日のことのように感じます。情報が新鮮なうちにレポートに書き起こしたかったのですが、なかなか時間が取れず明日(というかすでに今日)から始まる新環境に間に合いませんでした…
いや、まだギリギリ間に合うかな。ということで、思い立ったが吉日。四の五の言う前に、バトクロ本大会のレポートを書いてみようと思います。対戦レポート自体は3戦のみとそこまで大したことがないと思うので、僕らがバトクロに向けてどんなことをやってきたかを時系列順に書いていこうと思います。先に言っておきますが、めちゃくちゃ長いレポートになっております。朝の通勤時間や昼休みなどの休憩時間のゆっくり読むことをお勧め致します。
【① 2016年11月26日 バトクロ本大会へのお誘いを頂く】
バトクロ東京予選を終えてからは「自分がバトクロに出る機会は自分が一緒に練習をしているジュニアプレイヤーの子たちが宮城予選を勝ち抜き、そのお誘いが無い限りまずないだろうな…」と思っていて、以前日記にも書いた通りずっとポケモンカード漬けの生活を送っていたのを一旦リフレッシュさせるべく、意図的にポケモンカードから離れつつありました。
そのためジムバトルにも数週間は行かず、やったことと言えばジュニアプレイヤーの子たちの調整相手を担うくらい…とはいっても、実は仕事帰りにお家へ伺ってやっていたのがほとんどです。そのため週末は基本的に家で過ごすかポケモンカード以外の趣味で過ごしていたように思います。
そして、迎えたバトクロ宮城予選。自分を信じてくれた子たちは予選で悔しい思いをしたり、決勝トーナメントに進出するもそこで悔しい思いをするなど様々でした。僕は自分が本大会への権利を獲得した際は地元のジュニアプレイヤーでメンバーを固める気満々だったので、それが達成できなくなった瞬間に僕がバトクロに向けてやってきた挑戦は一旦、幕を閉じました。愛知大会後に東京のフルコンプ予選もあると告知されましたが、流石にそこまでして権利を取りに行く気力はありませんでした。
とりあえず、バトクロ本大会には既に行く予定で交通手段を確保し計画も立てているから、イベントオーガナイザーとしてスタッフ参加の予定で行こう…と思っていたのですが、バトクロ宮城予選が終わり見事優勝したふろーと君が、その直後にTwitterで「本大会のメンバーをどうしよう」とつぶやいていたのを目にしました。それを見た瞬間、「まだ戦いたい」と心の底で思っていた僕は、その気持ちに正直になるべく「本戦に参加するメンバーとして立候補したい」という旨の連絡を送りました。正直、そこまで親しいわけでもなく相手のことをよく知らないといっても過言ではないので、このアクションはダメ元でした。そして、彼から連絡が来ました。
内容を読むと「せっかく出場するのであれば強豪と呼ばれる方々と組み、あわよくば優勝を狙っていきたいと思っている。自分には人脈が無いためむしろこちらからダメ元で朗さんに何かしらのコンタクトを取ろうと思っていたところです。今回の件で是非私とチームを組んで頂きたい」といった形で、ここでまさかの奇跡的な噛み合いが発生します。その連絡を頂いた瞬間に思わず声を出して驚き、恐れ多いどころか物凄く嬉しくなりました。この瞬間に僕の新たなバトクロへの挑戦がスタートしたのです。「やるからにはメンバーとして出来る限りの協力をする!」と、僕の中にある熱い気持ちが再燃しました。
【② 2016年12月14日 バトクロ本戦メンバー&ユニット名が決定】
宮城予選以降、個人的にふろーと君と連絡を取り始め、ユニットメンバーとして誘ってみたいプレイヤーや、他の地域から出場することが決まっているプレイヤーのレベルや情報などを話し始めました。
レベルやら実績的な意味合いで、自分が真っ先に紹介したいプレイヤーはチームサニーのカイリさんだったのですが、個人的にユニットとして一緒にやったらめちゃくちゃ面白そうと感じていたプレイヤーとして、福島勢のゆっけ君を紹介してみたら「お!ゆっけさんいいですね!何回か対戦していて面識があるので私もお誘いしたいです!」とこちらも意見が一致し、ふろーと君からお誘いが行きメンバーとして内定します。その後、カイリさんへもオファーが行く運びになり、そちらも無事に内定…こうしてふろーと君率いるバトクロ本戦メンバーが宮城、山形、福島から出揃います。
ちなみにユニット名は最終的に東北弁で負けないという意味合いの「MAGENEDO」になりましたが、それに至るまで出てきた候補をいくつかご紹介します。ウケを狙って「僕はこのじゃんけんに勝ちたい」だとか、東北に縁がありそうな言葉で「トーホクズン」、「イナカモノズ」、「NDAS(んだず)」など色々な物が出て、リーダーのふろーと君としては東北に関連したワードを使いたいと好みに合ったのは「イナカモノズ」と「MAGENEDO」でした。始めは前者になりそうな雰囲気だったのですが、「なかなか良い語呂だからもしかして別の意味合いで既に使われているのでは?」と思い検索してみたら、某有名アニメファンの地域民を指す通称であることを知ります。ちなみにメンバー内に某ライバーは1人もいなかったため、次点の「MAGENEDO」でユニット名が決定しました。
【③ 2016年12月19日 出場ユニット公開から本格的な作戦会議が始まる】
バトクロ出場ユニットが出揃ったと思いきや、早くも全国から集う強豪たちの名前が公式サイトに掲載されることになりました。これにより、午前の仕事中からみんなは大盛り上がり。それぞれのユニットに属しているメンバーの情報交換がスタートします。
また、このタイミングで僕が個人的に宮城大会後からバトクロを勝ち抜くためにやってきたアクションが、より本格化することになりました。実は各ユニットの代表者のこれまでの戦績、デッキ傾向など簡単なプロフィールを全てまとめていました。それは自分が実際に見た物、DNやTwitterなどネット上で拾えるものなど、使えるものは何でもです。本来僕が属しているチムLOLIの中でも、自分は情報の収集能力にはそれなりに長けている自信があるので、「とりあえずこれをまとめるだけでもかなりの武器になるだろう」と思い、連日そのまとめたデータとにらめっこしていました。愛知大会、フルコンプ予選ではリアルタイムにその情報が追加されていきます。そして、全ユニットの情報が公開されて、そこにリーダーだけではなく、それぞれのユニットのメンバー情報が追加され、より強力な武器へとアップデートが完了します。これを元にユニットとして勝ちに行くための情報ベースが出来上がりました。
ちなみにMAGENEDOのメンバーはそれぞれ南東北の各地に住んでいるため、一度に集まって練習出来る機会はまずないだろうと考えていました。結果的には「仙台クリスマスフェスタ2016」で初めてちゃんとした顔合わせが出来て、練習としては大会前日に1日だけ調整出来る機会を設けることが出来たぐらいです。そのため、大会当日までに各々の方向性やら本大会に向けての準備がかなり重要なものになってきます。
さらにプレイヤー歴も僕とカイリさん、ふろーと君とゆっけ君でやや溝が出来てしまっていることがプロフィールシートの提出により気が付きます。ポケモンカード歴で言う僕とカイリさんはいわゆる古参であり、ふろーと君とゆっけ君は1年未満~1年半と、かなり差が開いていました。特にふろーと君に関しては公式大会出場経験が20周年アニバーサリーフェスタ新潟大会が初めてということで、東京大会に遠征するようなことは今までなかったとのこと。当日の雰囲気に飲まれないようにするのを個人としてやるのはかなり難しいように思いますが、今回はユニットとしての挑戦。個人的には僕とカイリさんがいれば全然大丈夫だろうと謎の自信が湧いていました。
そこで大きな武器になったのは上記にも書いた各ユニットへの考察情報と、本大会へ望むうえでの心構えなどをシェアすることです。大会経験の長い僕とカイリさんが、それぞれ独自の考え(予測)をふろーと君とゆっけ君に話し、全員で意見を交わしあい続けることで、本大会へ向けた明確な戦略ビジョンを立てていきます。そうこうしているうちに、12月23日に行った僕が主催した公認自主イベント:仙台クリスマスフェスタ2016メンバーの3人はその時点での考えをデッキで表し、何度も試します。主催者の僕は当然プレイヤーとして参加は出来ませんでしたが、運営目線でサンムーンに突入した新たな環境をフラットに考えることに徹していました。クリスマスフェスタが終わってからはその時に感じたことなどを全員でフィードバックし、いよいよそれぞれが本大会で握るデッキを決定していきます。
真っ先にデッキが決定したのはふろーと君。クリスマスフェスタで「ブラッキーGXゾロアークBREAK」に確かな手応えを感じ、これを使って勝ちたいと思ったようです。次にデッキが決定したのはゆっけ君。僕がプレゼンした「ガマゲロゲEXギラティナEXダストダス」に魅力を感じてくれたようで、僕のレシピとは全く違う彼なりの考えを詰め込んだものが完成し、それを福島勢で合宿を繰り返して年末に煮詰めたようです。僕とカイリさんはわりと環境読みなどの認識が近く「2人のデッキタイプとのバランスを考えると、どっちかがMレックウザかボルケニオンを使うことになりそうだね」といったお話をしていて、1月の始めに僕が「ボルケニオン」を握ることに決まりました。自分が使いたいと思ったデッキやこのボルケニオンに関する説明は後述します。そして最後に、カイリさんが前日調整の結果を経て、最も手応えのあった「ジュナイパーGXガマゲロゲEXケンタロスGXミルタンク」に決定しました。
【④ 2017年1月3日 朗の使用デッキがボルケニオンに決定したことについて】
沢山のプレイヤーから「朗さんは闘を使ってくると思った」と声を頂きました。
はい!次点では闘デッキが候補でした!だって、茶色いデッキが大好きだもん!
バトクロに向けて他にも候補として考えていたデッキは具体的に「MレックウザEX(鋼型)」、「ブラッキーGXビークイン」、「闘デッキ(※レシピに起こすと4種類ぐらいあるのでまとめます)」でした。その時期によって候補に挙がっていたレベルがそれぞれ違うので、候補は順不同です。その中でも自分なりの闘デッキはずっと煮詰め続けていたかな。
しかしながら、環境を読めば読むほど、調整をすればするほど最も無視が出来ない強力なデッキタイプとしてボルケニオンが上がってきます。このデッキを何とかしなければ個人はおろかユニットとしての勝利は難しい…ってあれ?これはどのチームにも同じことが言えるんじゃないか?それだったら自分が使えばいいじゃないか。といった理由で、自分の中で使用する理由として腑に落ちたため、ボルケニオンを選択することにしました。
知っている人は知っていますが、僕は20周年アニバーサリーフェスタで最も使用していたデッキがボルケニオンでした。去年の世界大会が終わってからというもの、ボルケニオンデッキのポテンシャルに惹かれて、とにかく使い続けていました。正直、その時期から構築はほとんど変わっていません。ただ、スターミーを搭載する型に関してはGXが台頭してくるであろう環境に常に高打点を出し続けられる点に魅力を感じ何度も挑戦しましたが、「これじゃない」という考えが拭えずに、その度にシンプルな形に戻っていきました。
また、今大会でピンポイントで厄介なカードとして「ケンタロスGX」の存在が挙げられます。カード単体ではかなり使用者が多かったように思います。下手にスチームアップをして、パワーヒーターをしようとするものなら、先にこちら側のボルケニオンEXがフラダリで呼び出されて1体持っていかれてもおかしくありません。だからこそ、バトクロ本大会へ向けてはとにかくケンタロスGXを避ける&相手が困るように小突くプレイングの練習は徹底していました。ジムバトルでも練習会でもその意識が活き、前日の練習会でも全く負けなかったのでその辺は自信になっていきました。
ちなみに僕はレシピを公開する予定は今のところありませんが、かなりシンプルな作りにしてあるのでそんなに難しいことは多分していないと思います。言うなれば、僕らしい丸い美しいボルケニオンデッキです。それと1つめの写真にあるように、バトクロ本大会でオリジナルグッズの革製GXマーカーを導入しました。ね、かっこいいでしょう?これを置いとけば使うかもしれませんでしたし気になりませんか?(実際に使うとは言ってない) また、スリーブはうちの愛犬も気に入ってくれた、もふもふスリーブを使うことにしました。実はこのスリーブって福島県で行われているうんざり会の抽選会で手に入れたものなんですよ。折角ですし、こういうところで東北の縁を活かしていきたいですね!それによく燃えそうだったのでボルケニオンにはピッタリですね!もっと燃えるがいいや!
【⑤ 2017年1月8日 バトクロ本大会当日】
ここまでで既に5,000字っておいおい…ちょいと長すぎはしませんかね。これでもまだ書き足りないほどの様々な経緯を経てバトクロ本大会を迎えます。前日は早めに寝たはずなのですが、緊張や興奮からから4時過ぎには目が覚めてしました。起きてみると部屋がやや乾燥していたためか喉が痛くなってしまいわりと困りましたが、はちみつホットレモンでわりとケア出来たので事なきを得ます。そのまま宿泊していたホテル周辺を散歩して過ごしたり、また横になったり、同じく起きているバトクロへ参加するプレイヤーへTwitterでクソリプを飛ばしたり、お風呂に入ったりして適当に朝を迎えます。何だかんだであっという間でした。
会場に到着すると、写真で見ていたよりも綺麗で大きな会場に圧倒されてしまいます。公認自主大会という括りでもここまで出来る者なのだなと…同じイベントオーガナイザーとして驚かされるようなことばかりでした。それから朝食を会場に隣接するカフェで頂き、受付を済ませ、大会参加者へと挨拶回りをしているうちに、イベントの開会式が始まりました。同じテーブルで向かいに座っていた「チームMガルーラ(愛知のホープ)」とお話しながら、ワクワクした気持ちと独特の緊張感が入り交ざった不思議な感じでその様子を見ては楽しみます。これから自分たちの挑戦が始まるといっても、楽しまなきゃ損ですからね!
そして、最初のマッチングが発表されました。対戦ユニットは愛知予選3位のチップ君率いる「ゼクロムシビビール」です。いきなり、強烈な相手を踏んでしまいました。ってか、チムロリミラーフラグあるやん…
えーっと、対戦後ごとのマッチアップに関してですが、カイリさんの提案により基本的に僕はどのマッチアップでも出場するという流れになりました。理由は先述した通り、常に意識をしなければいけないデッキタイプ、メンバーの中でも目立つ存在でマークされやすいからです。また、ABCの何処に座るかは対戦相手を深読みしても仕方が無いので「ダイスロールで上から順に決めよう!」という、ある意味むちゃくちゃな決め方になりました。めぐり合わせを楽しんでいたとも言います。個人的には3人よりも多い対戦機会を貰えるのは本当にお恐れ多かったですが、その気持ちに応えられるように、MAGENEDOメンバー4人の戦いが始まりました。
僕の対戦相手はチムロリメンバーであり、去年のカメックスメガバトル全国大会ベスト8のこーと君でした。こういった大舞台で対戦することになるとは予想外です。こーと君のデッキはおそらくジュナイパーGX系統の可能性が高いと読んでいたので、内心ラッキーと思いながら対戦がスタート。場をオープンしたらネマシュとボルケニオンがご対面。読み通りの展開に思わず「よっしゃ!」と声が出ました。
僕が先行を取り、定石通りにボルケニオンを前にしながらボルケニオンEXを必要数並べて、次のターンに向けてターンを返します。初動としては理想的な動きでした。その返しに相手は、そこそこ理想的な回し方で巨大植物の森を用いてマシェードとジュナイパーGXを立ててきますが、そこで突然セレビィ(XY-P)が場に登場します。さらに、そのセレビィに炸裂バルーンと草エネルギーを貼られ、スパークルマインを打たれた瞬間にデッキコンセプトをほぼ理解しました。これは場合によってはかなりヤバいデッキです。相手のコイン運が噛み合って、一歩間違えれば相性差なんて簡単に覆ってしまいます。
この対戦ではずっと練習してきたケンタロスGXを避ける練習が偶然活きました。とにかく炸裂バルーンが貼ってあるセレビィを避け続けて、マシェード・モクロー・フクスローあわよくばジュナイパーGXといったOHKOで倒せそうなポケモンを積極的に狙っていきます。その狙い通りにサイドカードを4枚先行出来たのはよかったのですが、実はそれまでにバトル場に炸裂バルーンを貼ったセレビィが3回君臨し、その度にスパークルマインと複数回のフェザーアローが炸裂し、僕の場にダメカンが蓄積していきます。そして、サイドカードが2枚になった瞬間にNを打たれて、僕の手札が芳しくない状態になってしまいました。この辺りから流れが変わってしまいます。
既に炸裂バルーンを貼られることは無くなったようなので、とにかく前のセレビィを倒さないと…とスチームアップ+パワーヒーターを打ち込んでOHKOを3回狙いました。それまでにフラダリまたはバトルサーチャーを引けば勝てると思いながら、とにかく前に突っ込んでいきました。すると、こーと君はなんと3ターン連続でセレビィの特性:ときをかけるのコインで表を出して成功させてしまいます。ときをかけてはマシェードによるはっこうで場に戻ってくるセレビィ…そのまま3回目のコインが表になった瞬間、僕は無意識に「なんてことを…」と声を震わせながら言っていたようです。その様子が偶然、バトクロ本大会へ取材に来ていたポニータ石井さんに撮られていたようです。ビジュアルならともかく、そういったリアクションを撮られていたことは顔から火が出るほど恥ずかしかったですね()
その後は複数回のフェザーアローとスパークルマインで僕の場のボルケニオン×2枚とシェイミEXがやられてしまいます。これでサイドが並んで流石にヤバいと思った矢先のトップドロー…やっとバトルサーチャーを引き、穴抜けのヒモで前のボルケニオンを逃がして、バトルサーチャーを使用しトラッシュからフラダリを手札に加えてジュナイパーGXを呼び出し、ボルカニックヒートで勝負あり!有利かと思った相手に対して、相性差を覆されてしまいそうになるほど手に汗握る試合でした…後ろで見ていたゆっけ君も「朗さんもしかして:ヤバイ」と思っていたようです。もう何というか流石はこーと君です。終わった後はガッツリと熱い握手を交わしました!ありがとう!
ここでやっと隣の卓を見る余裕が出来、カイリさんがもとお父さんに敗北してしまい、ユニット勝利の命運はリーダーのふろーと君に託されることになりました。東京での大イベントに初めて参加した彼の初めての対戦は、2年連続日本代表選手となったチップ君との大勝負です。固唾を飲んで3人で見守りました。同じユニットメンバーとしても行っていることは個人戦なので、手出し口出しが出来ない真剣勝負です。無事に彼が勝てるように、その対戦の行く先を見守ることしか出来ませんでした。こういった独特の緊張感を味わせるのはユニットバトルならではですね!
チップ君と僕は同じチムロリメンバーなのでよく知っているとはいえ、やや不利な相手と展開でも最後まで勝ちを諦めない姿勢は目の前で見ていて流石だなと思わされました。結果、ふろーと君が相手のベンチで待機していたルギアEXをフラダリで呼び出し、ハチマキイカサマディープハリケーンで6-4で見事勝利!メンバー全員で喜びのハイタッチ!カイリさんが「本当にありがとう!」と口にしていたのが印象的でした。
普段からTwitterなどで仲良くしてくれているリョウ君が率いるユニットです。今では定期的にクソリプを送り合う程度に仲良くなったまさき君、以前ナナホシ杯でフリーバトルをした経験があるイナバさん、初めましてのあおいさんと愉快なメンバーが勝負をしかけてきました!
この対戦におけるメンバー選出は話し合いの結果、ジュナイパー、Mミュウツー、ゲッコウガなどがいる読みでふろーと君以外の3人で行くことになりました。しかしながら、結果的この予想は大きく外してしまったのです。
僕がA席に座ると対戦相手としてイナバさんが現れました。個人的な予想はダストダス系統…おそらくMミュウツーダストダスかなと思い、やや厳しい試合になりそうだと考えていたらじゃんけんに負けて先行を取られてしまいます。そのまま、対戦準備を始めますが、僕は痛恨のシェイミEXスタートに加えて、あまり手札が芳しくありません。幸いこの試合では4回ほど相手がたねポケモンを引かなかったので相手の対戦準備後にドローが出来ましたが、それでもベンチにボルケニオンEXが1体並ぶだけで、本質的には解決していませんでした。マリガン内容で相手のデッキのコンセプトを概ね理解しますが、下手したらMミュウツーよりまずい相手だったので、より気持ちを引き締めてゲームプランを考えます。
試合が始まり、相手はヤブクロンスタートだったもののフルスロットルで展開を始め、ピーピーマックスも成功させてはあっという間に場に2体のエネ付きイベルタルEXと、バトル場のヤブクロンにかるいしをつけてベンチに引っこませて理想的な展開を許してしまいます。それに対して、僕はプラターヌ博士で出来れば切りたくないカードを切りながら無理やり展開させにいこうとしますが、山札をサーチ出来るカードを一向に引くことが出来ません。そのため、自分の山札にびっくりメガホンがあるのかどうかわからない状態でゲームを進めなければいけなくなりました。また、ひたすらボルカニックヒートをするわけにもいかないので非EXボルケニオンをベンチに並べたかったのですが、何故かこの子も引くことが出来ませんでした。そのため僕は場にボルケニオンEXを2体とシェイミEX1体しか出すことが出来なかったのです。
とはいっても、バトルサーチャーと鍛冶屋とポケモンレンジャーは十分手札に来ていたので、事故状態であったかというと必ずしもそうではなかったと考えています。大抵の相手には鍛冶屋からのボルカニックヒートのゴリ押しで何とかなり、サイドレースも積極的に攻めることが出来るのですが…この対戦の場合は相手のメインアタッカーがイベルタルEXで後ろにはダストダスが居座っていました。そのゲームプランを遂行するにはかなり無理があったように感じます。それでも強かに、ボルケニオンデッキらしくひたすら積極的に攻撃を繰り返しイベルタルEXを倒すことには成功します。結果、その返しに大量のエネルギーがついたイベルタルEXが突っ込んできてイビルボールでOHKOされ2-6で勝負ありでした。
対戦後に聞いたところ「朗さんは絶対に出てくるならAで茶色だと思った!だからイナバさんをぶつけた!」と良識のある采配を教えてくれました。うん、結果的にめちゃくちゃ辛かったです。闘デッキによるイメージ操作には成功しましたが、ダイスロールに導かれた結果、A席に座った僕は相手の采配に一本取られてしまいました。素直に「参った!」と思わされた瞬間でしたね。
試合はあっという間に終わったので、残り二組の対戦はよく見えました。カイリさんもまたかなり厳しいデッキタイプと対戦していて厳しそう。真ん中のゆっけ君は想定していた有利なデッキタイプと対戦していましたが、相手が貼ったパラレルシティを割るためのこわいおねえさんがサイドに落ちていて苦戦を強いられていました。その結果、僕らはR団に3人とも敗北してしまいました。完敗です。
R団に対するデッキ予測を担当したのは僕だったので、この試合の負けた一番の原因は僕が読みを大きく外してしまったことにあります。個人的にはかなりの責任を感じていました…というかショックでした。みんなで「一本取られたね」と話し合っていましたが、「まだ1試合ある!次の試合勝てばいい!」というかなり前向きな気持ちで再び一致団結し、次のマッチアップを待ちました。
マッチアップ決定時に激震が走ります。当初から最も警戒していたユニットとのマッチアップが決まったのです。正直、武者震いのようなものが収まりませんでした。そんな中カイリさんは「やったじゃん!むしろオポーネントが高い相手だからこれはチャンスだよ!」とかなり前向きな声掛けをみんなにしてくれます。これで気持ちが引き締まりました。こういうことが出来るのもユニットバトルの良いところかもしれませんね。
ここでメンバー選出はカイリさんが最もマークされている可能性があると読んだのと、ゆっけ君のデッキが刺さるのではないか?と考え、そのまま流れで残りの2枠が僕とふろーと君になります。僕のマッチングはダイスロールの結果B席へ。
相手は日本でも指折りの強豪プレイヤー ヒロキ君でした。5年半前に公式大会で初対戦した時以来かな、当時圧倒的な差を見せつけられて敗北したのをよく覚えています。それでも、この相手に出来るだけのことをして勝ちたい!と自分を奮い立たせ、試合に臨みます。
対戦準備中にダイスやGXマーカーを出し、「GXマーカー使うかい?」とお話してみたところ「あ、大丈夫です。使わないんで」と返ってきたので、その時点で「おそらくMレックウザだろうなぁ」という予測が自分の中に出てきます。じゃんけんには負けてしまいましたが、結果的にはその後の展開にはあまり響きませんでした。
対戦がスタートするとボルケニオンとシェイミEXがご対面…ベンチにレックウザEXが現れやはりそうですよね、と。相手は初動からガンガン展開しに来ましたが、あまり手札が芳しくなかったようで微妙な顔つきでMレックウザEXを1体作ってエンド宣言します。こちらの手札はそこそこ良かったのでとりあえずハイパーボールで山札をチェックすると、キーカードになり得る闘魂のまわしが2枚サイド落ちしていることに気が付きます。灼熱の大地は1枚もサイド落ちしていないから、これは積極的に倒しに行ってサイドから闘魂のまわしを拾い上げるしかないと考え、パワーヒーターで前のシェイミEXを小突きながら場を整えます。
返しに相手はNを引いたようですかさず打たれますが、それによりこちらはあまり悪い影響を受けませんでした。相手はベンチにゾロアを並べながら場を整え前のシェイミEXにダブル無色エネルギーを貼りスカイリターンで手札に返し、次の展開に備えます。このタイミングで引いたあなぬけのヒモが活躍し、相手はベンチからフーパEXをバトル場に出します、それをスチームアップ×2+闘魂のまわし+鍛冶屋で強気のばくねつほうでフーパEXをOHKOすることに成功します。相手も流石にこのプレイングにはかなり顔をしかめていました。しかし、サイドからは闘魂のまわしを引けず…
そこからは相手のペースが始まります。手札に戻ったシェイミEXが良いカードを呼び込んできたようで、相手の場は整い、こちらのポケモンがOHKOされる体制に入ります。その度にこちらはパワーヒーターで小突く&ボルケニオンEXの準備を整えていきますが、相手はベンチにいる唯一炎エネルギーが2枚付いたボルケニオンEXを僕にとっては最悪のタイミングでフラダリを使って呼び出し、エメラルドブレイクを決めてOHKOします。このプレイングがかなり効いて、僕は慌てて4体目のボルケニオンEXをベンチに出し、すぐにでも灼熱の大地を出してスカイフィールドを壊さなければいけませんでした…が、灼熱の大地が引けないからそれが出来ない!闘魂のまわしもないからエメラルドブレイクはもとよりマインドジャックも耐えられない!と頭を抱えてしまう展開になりました。
そのまま道中で出てきたゾロアークにこちら側のボルケニオンがまた1体狩られ、サイドはいよいよ2-4と詰められてしまいます。こちらは無理やりやっと引けた灼熱の大地とボルカニックヒートで返しますが、闘魂のまわしが無いためスカイフィールドを貼られて場を整えられたままエメラルドブレイクをされたら負けです。相手は前にMレックウザEXを出して、スカイフィールドに張り替え、僕にNを打ち込みますがここで何故か相手が物凄く嫌そうな顔をしてエメラルドブレイクを宣言します…あっ、150ダメージで耐えた。
(ちなみにこの時の状況なのですが、後で聞いたらNを打つ前にたねポケモンが手札にいたそうでここでポケモンを出していたら勝っていたそうです。いわゆるうっかりのプレイングミスですね…)
とはいっても、僕も打たれたNでサポーターなども流されてしまいほぼ万事休すでした。バトル場のボルケニオンEXをひっこめて、後ろのボルケニオンがパワーヒーターをするぐらいしか手立てがありません。その返しに相手のとどめ的なカードであるこわいおねえさんが飛んできました…ってあれ!?2枚目!?トラッシュを見てみると、そこにはプラターヌに巻き込まれた1枚目のこわいおねえさんが。実はこのプラターヌを打たれる前に魅惑のポフレも打たれています。ヒロキ君のデッキは僕の知っているようなMレックウザデッキではありませんでした。常識にとらわれない面白いデッキだと素直に思い知らされました。
そのまま、こちらはMレックウザEX返しで倒せるわけもなく、ボルケニオンEXも傷ついておりサイド3-6で敗北。デッキ相性はやや不利ではあるものの、チャンスは少なからず作れていたので、それを活かせなかった自分が悪いです。そして、何よりも相手のプレイングが見事でした。心から強いと思えるプレイヤーと真剣勝負が出来てとにかく楽しかった。それに尽きます。相手には自分からしっかり手を差し伸べ握手を求めて、ガッチリと交わしました。
僕の対戦もそこそこ時間は経っていましたが、その両サイドで行われていた対戦はもっと時間がかかっていました。A席を見るとゆっけ君がバツローグ君相手にダストダスを立てて、バトル場のポケモンを守れている上に、ベンチでガチゴラスEXが準備できている…これはかなり優勢だ!そしてC席を見ると、ふろーと君がしーせん君とのミラーマッチでサイド差5-3のところまで追いつめている!これは!と思いながら再び固唾を飲んで見守ります。このC席を見るとまさにシーソーゲームだったようで、しーせん君が最後の最後に打ち込んだNでふろーと君の手札が壊滅的になり、最後の1ピースを引ければ勝ちの場面で呼び込めない!そのまま、相手にサイドを取り切られてしまい敗北…その最後の1ピースは迎えられなかった次のターンのトップドローだったようです。彼は思わず天を仰ぐほど悔しがっていました。僕も見ていてめっちゃ悔しかったです。中立的に見ていても本当にすごい試合だと感じました。試合後に会場の外で軽くしーせん君とお話したら、彼のプレイヤー歴が浅いことを知り、「それであのレベルはかなり強いと思うで!」と大変驚いていたのが印象的でした。
結果はゆっけ君が無事に勝利を収めるも1勝2敗で敗北してしまいました。周りを見ると2勝以上しているチームが多かったことを知り、決勝トーナメント進出がほぼ絶望的だったことを突き付けられます。悔しさというか色々な感情が入り交じって、昼休憩はポケカ芸人ライブをまともに見る気力すら起こらなくなってしまったようで、気が付けば休憩スペースで力尽きたようにうつ伏せていたようです。
そのまま突入した結果発表…20ユニット中11位と、MAGENEDOの挑戦はここで終わりました。結果表を見てみると自分達が負けたユニットはいずれも全勝で同率1位…ゼクロムシビビールも2勝1敗で10位と、同じく1勝2敗勢の中どころか全ユニットの中でも群を抜いてOMW 89%とあまりにも高すぎる結果がそこには反映されていました。悔しい、悔しすぎる。それに尽きます。
結果発表が終わってからは、僕らが本気でこの大会に向けて出した答えを他のユニットはどのようにして導き出したのかがとても気になり、終始観戦していました。どの試合も見ごたえのある物ばかりで、とてつもない緊張感の中で対戦されているプレイヤーの皆さんが本当に羨ましく思いました。特にKouさん率いる「ゴールドアクター」のメンバーとして出場したかわむらーさんの堅実なプレイングと決勝トーナメントにて全試合対戦するタフさには、とてつもなく痺れました!とにかくカッコいい!その一言に尽きます!
楽しい時間はあっという間に過ぎ、バトクロ本大会はみれさん率いる「Redo」が見事な躍進劇を魅せ、優勝しました。後からTwitterにてみれさんとバトクロ本大会に関する意見交換をしたのですが、どれをとっても「お見事としか言いようがない」と思わされました。詳しい内容は割愛しますが、素直にその一言に尽きます。Redoさんおめでとうございます!
【⑥ バトクロ本大会を終えて】
とにかく書きたい、伝えたいことは大きく分けて2つあります。
第1にMAGENEDOメンバーに対しての感謝!今回、僕はふろーと君へ自己推薦という形でバトクロ本大会に参加させて頂けることになりました。貴重な機会を僕に与えてくれて本当にありがとう!そして、ふろーと君、ゆっけ君、カイリさんと共に、1つの目標に向かってみんなで勝ちに行くために本気で意見を出し合いました!デッキレシピも環境読みも色々な情報を惜しまずにとにかくぶつけ合った時間、これが本当に楽しかった!
結果としては惜しい物であったけれど、そこに行き着くまでの時間で楽しかっただけではなく、東北のポケカプレイヤーの力強さと温かさを感じ、充実したオフシーズンを過ごせました!みんなには本当に感謝の気持ちでいっぱいです!ありがとう!またやりましょう!
そして、BATTLE X ROADを主催して下さったCHANGさん、zbさん、HKさん、スポンサーのフルコンプ様を始めとする、このイベントに関わったすべての方々へ。
皆さんのお陰で大会当日だけではなく、去年の告知から本大会を迎えるまでとても楽しい時間を過ごすことが出来ました。ポケモンカードっていうコンテンツがこれほどまでに素晴らしく、まだまだ新しく出来ることは沢山あるんだってことを沢山感じることができました。
プレイヤーとしても、イベントに携わるスタッフとしても、観戦を楽しむ(見守る)参加者としても、楽しめるものは沢山ある。BATTLE X ROADはそれが集約された素晴らしいイベントだったと感じました。
東北地方でではありますが、僕もポケモンカードイベントオーガナイザーとして活動する人間の1人です。この世界にはポケモンカードを通してみんなで創り上げられる楽しいものが沢山あるということを、地元宮城から東北へ、そして全国へと今後もより多くの人へ知ってもらえるように、積極的に活動し続けます!また、東北地方からMAGENEDOを応援して下さった沢山の方々、とても励みになりました!ありがとうございました!
とにかく多くの皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです!本当にありがとうございました!
今度は公式大会で、もしくは自主大会でかな?皆さんとまたお会い出来るのを楽しみにしています!
気が付けばバトクロの激闘から半月ほどが経過しておりました。当たり前のことですが時間が経つのが早すぎて驚いています。バトクロで見た、感じたことを未だに昨日のことのように感じます。情報が新鮮なうちにレポートに書き起こしたかったのですが、なかなか時間が取れず明日(というかすでに今日)から始まる新環境に間に合いませんでした…
いや、まだギリギリ間に合うかな。ということで、思い立ったが吉日。四の五の言う前に、バトクロ本大会のレポートを書いてみようと思います。対戦レポート自体は3戦のみとそこまで大したことがないと思うので、僕らがバトクロに向けてどんなことをやってきたかを時系列順に書いていこうと思います。先に言っておきますが、めちゃくちゃ長いレポートになっております。朝の通勤時間や昼休みなどの休憩時間のゆっくり読むことをお勧め致します。
【① 2016年11月26日 バトクロ本大会へのお誘いを頂く】
バトクロ東京予選を終えてからは「自分がバトクロに出る機会は自分が一緒に練習をしているジュニアプレイヤーの子たちが宮城予選を勝ち抜き、そのお誘いが無い限りまずないだろうな…」と思っていて、以前日記にも書いた通りずっとポケモンカード漬けの生活を送っていたのを一旦リフレッシュさせるべく、意図的にポケモンカードから離れつつありました。
そのためジムバトルにも数週間は行かず、やったことと言えばジュニアプレイヤーの子たちの調整相手を担うくらい…とはいっても、実は仕事帰りにお家へ伺ってやっていたのがほとんどです。そのため週末は基本的に家で過ごすかポケモンカード以外の趣味で過ごしていたように思います。
そして、迎えたバトクロ宮城予選。自分を信じてくれた子たちは予選で悔しい思いをしたり、決勝トーナメントに進出するもそこで悔しい思いをするなど様々でした。僕は自分が本大会への権利を獲得した際は地元のジュニアプレイヤーでメンバーを固める気満々だったので、それが達成できなくなった瞬間に僕がバトクロに向けてやってきた挑戦は一旦、幕を閉じました。愛知大会後に東京のフルコンプ予選もあると告知されましたが、流石にそこまでして権利を取りに行く気力はありませんでした。
とりあえず、バトクロ本大会には既に行く予定で交通手段を確保し計画も立てているから、イベントオーガナイザーとしてスタッフ参加の予定で行こう…と思っていたのですが、バトクロ宮城予選が終わり見事優勝したふろーと君が、その直後にTwitterで「本大会のメンバーをどうしよう」とつぶやいていたのを目にしました。それを見た瞬間、「まだ戦いたい」と心の底で思っていた僕は、その気持ちに正直になるべく「本戦に参加するメンバーとして立候補したい」という旨の連絡を送りました。正直、そこまで親しいわけでもなく相手のことをよく知らないといっても過言ではないので、このアクションはダメ元でした。そして、彼から連絡が来ました。
内容を読むと「せっかく出場するのであれば強豪と呼ばれる方々と組み、あわよくば優勝を狙っていきたいと思っている。自分には人脈が無いためむしろこちらからダメ元で朗さんに何かしらのコンタクトを取ろうと思っていたところです。今回の件で是非私とチームを組んで頂きたい」といった形で、ここでまさかの奇跡的な噛み合いが発生します。その連絡を頂いた瞬間に思わず声を出して驚き、恐れ多いどころか物凄く嬉しくなりました。この瞬間に僕の新たなバトクロへの挑戦がスタートしたのです。「やるからにはメンバーとして出来る限りの協力をする!」と、僕の中にある熱い気持ちが再燃しました。
【② 2016年12月14日 バトクロ本戦メンバー&ユニット名が決定】
宮城予選以降、個人的にふろーと君と連絡を取り始め、ユニットメンバーとして誘ってみたいプレイヤーや、他の地域から出場することが決まっているプレイヤーのレベルや情報などを話し始めました。
レベルやら実績的な意味合いで、自分が真っ先に紹介したいプレイヤーはチームサニーのカイリさんだったのですが、個人的にユニットとして一緒にやったらめちゃくちゃ面白そうと感じていたプレイヤーとして、福島勢のゆっけ君を紹介してみたら「お!ゆっけさんいいですね!何回か対戦していて面識があるので私もお誘いしたいです!」とこちらも意見が一致し、ふろーと君からお誘いが行きメンバーとして内定します。その後、カイリさんへもオファーが行く運びになり、そちらも無事に内定…こうしてふろーと君率いるバトクロ本戦メンバーが宮城、山形、福島から出揃います。
ちなみにユニット名は最終的に東北弁で負けないという意味合いの「MAGENEDO」になりましたが、それに至るまで出てきた候補をいくつかご紹介します。ウケを狙って「僕はこのじゃんけんに勝ちたい」だとか、東北に縁がありそうな言葉で「トーホクズン」、「イナカモノズ」、「NDAS(んだず)」など色々な物が出て、リーダーのふろーと君としては東北に関連したワードを使いたいと好みに合ったのは「イナカモノズ」と「MAGENEDO」でした。始めは前者になりそうな雰囲気だったのですが、「なかなか良い語呂だからもしかして別の意味合いで既に使われているのでは?」と思い検索してみたら、某有名アニメファンの地域民を指す通称であることを知ります。ちなみにメンバー内に某ライバーは1人もいなかったため、次点の「MAGENEDO」でユニット名が決定しました。
【③ 2016年12月19日 出場ユニット公開から本格的な作戦会議が始まる】
バトクロ出場ユニットが出揃ったと思いきや、早くも全国から集う強豪たちの名前が公式サイトに掲載されることになりました。これにより、午前の仕事中からみんなは大盛り上がり。それぞれのユニットに属しているメンバーの情報交換がスタートします。
また、このタイミングで僕が個人的に宮城大会後からバトクロを勝ち抜くためにやってきたアクションが、より本格化することになりました。実は各ユニットの代表者のこれまでの戦績、デッキ傾向など簡単なプロフィールを全てまとめていました。それは自分が実際に見た物、DNやTwitterなどネット上で拾えるものなど、使えるものは何でもです。本来僕が属しているチムLOLIの中でも、自分は情報の収集能力にはそれなりに長けている自信があるので、「とりあえずこれをまとめるだけでもかなりの武器になるだろう」と思い、連日そのまとめたデータとにらめっこしていました。愛知大会、フルコンプ予選ではリアルタイムにその情報が追加されていきます。そして、全ユニットの情報が公開されて、そこにリーダーだけではなく、それぞれのユニットのメンバー情報が追加され、より強力な武器へとアップデートが完了します。これを元にユニットとして勝ちに行くための情報ベースが出来上がりました。
ちなみにMAGENEDOのメンバーはそれぞれ南東北の各地に住んでいるため、一度に集まって練習出来る機会はまずないだろうと考えていました。結果的には「仙台クリスマスフェスタ2016」で初めてちゃんとした顔合わせが出来て、練習としては大会前日に1日だけ調整出来る機会を設けることが出来たぐらいです。そのため、大会当日までに各々の方向性やら本大会に向けての準備がかなり重要なものになってきます。
さらにプレイヤー歴も僕とカイリさん、ふろーと君とゆっけ君でやや溝が出来てしまっていることがプロフィールシートの提出により気が付きます。ポケモンカード歴で言う僕とカイリさんはいわゆる古参であり、ふろーと君とゆっけ君は1年未満~1年半と、かなり差が開いていました。特にふろーと君に関しては公式大会出場経験が20周年アニバーサリーフェスタ新潟大会が初めてということで、東京大会に遠征するようなことは今までなかったとのこと。当日の雰囲気に飲まれないようにするのを個人としてやるのはかなり難しいように思いますが、今回はユニットとしての挑戦。個人的には僕とカイリさんがいれば全然大丈夫だろうと謎の自信が湧いていました。
そこで大きな武器になったのは上記にも書いた各ユニットへの考察情報と、本大会へ望むうえでの心構えなどをシェアすることです。大会経験の長い僕とカイリさんが、それぞれ独自の考え(予測)をふろーと君とゆっけ君に話し、全員で意見を交わしあい続けることで、本大会へ向けた明確な戦略ビジョンを立てていきます。そうこうしているうちに、12月23日に行った僕が主催した公認自主イベント:仙台クリスマスフェスタ2016メンバーの3人はその時点での考えをデッキで表し、何度も試します。主催者の僕は当然プレイヤーとして参加は出来ませんでしたが、運営目線でサンムーンに突入した新たな環境をフラットに考えることに徹していました。クリスマスフェスタが終わってからはその時に感じたことなどを全員でフィードバックし、いよいよそれぞれが本大会で握るデッキを決定していきます。
真っ先にデッキが決定したのはふろーと君。クリスマスフェスタで「ブラッキーGXゾロアークBREAK」に確かな手応えを感じ、これを使って勝ちたいと思ったようです。次にデッキが決定したのはゆっけ君。僕がプレゼンした「ガマゲロゲEXギラティナEXダストダス」に魅力を感じてくれたようで、僕のレシピとは全く違う彼なりの考えを詰め込んだものが完成し、それを福島勢で合宿を繰り返して年末に煮詰めたようです。僕とカイリさんはわりと環境読みなどの認識が近く「2人のデッキタイプとのバランスを考えると、どっちかがMレックウザかボルケニオンを使うことになりそうだね」といったお話をしていて、1月の始めに僕が「ボルケニオン」を握ることに決まりました。自分が使いたいと思ったデッキやこのボルケニオンに関する説明は後述します。そして最後に、カイリさんが前日調整の結果を経て、最も手応えのあった「ジュナイパーGXガマゲロゲEXケンタロスGXミルタンク」に決定しました。
【④ 2017年1月3日 朗の使用デッキがボルケニオンに決定したことについて】
沢山のプレイヤーから「朗さんは闘を使ってくると思った」と声を頂きました。
はい!次点では闘デッキが候補でした!だって、茶色いデッキが大好きだもん!
バトクロに向けて他にも候補として考えていたデッキは具体的に「MレックウザEX(鋼型)」、「ブラッキーGXビークイン」、「闘デッキ(※レシピに起こすと4種類ぐらいあるのでまとめます)」でした。その時期によって候補に挙がっていたレベルがそれぞれ違うので、候補は順不同です。その中でも自分なりの闘デッキはずっと煮詰め続けていたかな。
しかしながら、環境を読めば読むほど、調整をすればするほど最も無視が出来ない強力なデッキタイプとしてボルケニオンが上がってきます。このデッキを何とかしなければ個人はおろかユニットとしての勝利は難しい…ってあれ?これはどのチームにも同じことが言えるんじゃないか?それだったら自分が使えばいいじゃないか。といった理由で、自分の中で使用する理由として腑に落ちたため、ボルケニオンを選択することにしました。
知っている人は知っていますが、僕は20周年アニバーサリーフェスタで最も使用していたデッキがボルケニオンでした。去年の世界大会が終わってからというもの、ボルケニオンデッキのポテンシャルに惹かれて、とにかく使い続けていました。正直、その時期から構築はほとんど変わっていません。ただ、スターミーを搭載する型に関してはGXが台頭してくるであろう環境に常に高打点を出し続けられる点に魅力を感じ何度も挑戦しましたが、「これじゃない」という考えが拭えずに、その度にシンプルな形に戻っていきました。
また、今大会でピンポイントで厄介なカードとして「ケンタロスGX」の存在が挙げられます。カード単体ではかなり使用者が多かったように思います。下手にスチームアップをして、パワーヒーターをしようとするものなら、先にこちら側のボルケニオンEXがフラダリで呼び出されて1体持っていかれてもおかしくありません。だからこそ、バトクロ本大会へ向けてはとにかくケンタロスGXを避ける&相手が困るように小突くプレイングの練習は徹底していました。ジムバトルでも練習会でもその意識が活き、前日の練習会でも全く負けなかったのでその辺は自信になっていきました。
ちなみに僕はレシピを公開する予定は今のところありませんが、かなりシンプルな作りにしてあるのでそんなに難しいことは多分していないと思います。言うなれば、僕らしい丸い美しいボルケニオンデッキです。それと1つめの写真にあるように、バトクロ本大会でオリジナルグッズの革製GXマーカーを導入しました。ね、かっこいいでしょう?これを置いとけば使うかもしれませんでしたし気になりませんか?(実際に使うとは言ってない) また、スリーブはうちの愛犬も気に入ってくれた、もふもふスリーブを使うことにしました。実はこのスリーブって福島県で行われているうんざり会の抽選会で手に入れたものなんですよ。折角ですし、こういうところで東北の縁を活かしていきたいですね!それによく燃えそうだったのでボルケニオンにはピッタリですね!もっと燃えるがいいや!
【⑤ 2017年1月8日 バトクロ本大会当日】
ここまでで既に5,000字っておいおい…ちょいと長すぎはしませんかね。これでもまだ書き足りないほどの様々な経緯を経てバトクロ本大会を迎えます。前日は早めに寝たはずなのですが、緊張や興奮からから4時過ぎには目が覚めてしました。起きてみると部屋がやや乾燥していたためか喉が痛くなってしまいわりと困りましたが、はちみつホットレモンでわりとケア出来たので事なきを得ます。そのまま宿泊していたホテル周辺を散歩して過ごしたり、また横になったり、同じく起きているバトクロへ参加するプレイヤーへTwitterでクソリプを飛ばしたり、お風呂に入ったりして適当に朝を迎えます。何だかんだであっという間でした。
会場に到着すると、写真で見ていたよりも綺麗で大きな会場に圧倒されてしまいます。公認自主大会という括りでもここまで出来る者なのだなと…同じイベントオーガナイザーとして驚かされるようなことばかりでした。それから朝食を会場に隣接するカフェで頂き、受付を済ませ、大会参加者へと挨拶回りをしているうちに、イベントの開会式が始まりました。同じテーブルで向かいに座っていた「チームMガルーラ(愛知のホープ)」とお話しながら、ワクワクした気持ちと独特の緊張感が入り交ざった不思議な感じでその様子を見ては楽しみます。これから自分たちの挑戦が始まるといっても、楽しまなきゃ損ですからね!
そして、最初のマッチングが発表されました。対戦ユニットは愛知予選3位のチップ君率いる「ゼクロムシビビール」です。いきなり、強烈な相手を踏んでしまいました。ってか、チムロリミラーフラグあるやん…
えーっと、対戦後ごとのマッチアップに関してですが、カイリさんの提案により基本的に僕はどのマッチアップでも出場するという流れになりました。理由は先述した通り、常に意識をしなければいけないデッキタイプ、メンバーの中でも目立つ存在でマークされやすいからです。また、ABCの何処に座るかは対戦相手を深読みしても仕方が無いので「ダイスロールで上から順に決めよう!」という、ある意味むちゃくちゃな決め方になりました。めぐり合わせを楽しんでいたとも言います。個人的には3人よりも多い対戦機会を貰えるのは本当にお恐れ多かったですが、その気持ちに応えられるように、MAGENEDOメンバー4人の戦いが始まりました。
1戦目 ユニット「ゼクロムシビビール」 2勝1敗で勝利
A:○ ボルケニオンEXボルケニオン(朗)vs ジュナイパーGXマシェードセレビィ(こーと君)
B:○ ブラッキーGXゾロアークBREAK(ふろーと君)vs ルギアBREAKドータクン(チップ君)
C:× ジュナイパーGXガマゲロゲEXケンタロスGXミルタンク(カイリさん) vs ルギアBREAKドータクン(もとお父さん)
僕の対戦相手はチムロリメンバーであり、去年のカメックスメガバトル全国大会ベスト8のこーと君でした。こういった大舞台で対戦することになるとは予想外です。こーと君のデッキはおそらくジュナイパーGX系統の可能性が高いと読んでいたので、内心ラッキーと思いながら対戦がスタート。場をオープンしたらネマシュとボルケニオンがご対面。読み通りの展開に思わず「よっしゃ!」と声が出ました。
僕が先行を取り、定石通りにボルケニオンを前にしながらボルケニオンEXを必要数並べて、次のターンに向けてターンを返します。初動としては理想的な動きでした。その返しに相手は、そこそこ理想的な回し方で巨大植物の森を用いてマシェードとジュナイパーGXを立ててきますが、そこで突然セレビィ(XY-P)が場に登場します。さらに、そのセレビィに炸裂バルーンと草エネルギーを貼られ、スパークルマインを打たれた瞬間にデッキコンセプトをほぼ理解しました。これは場合によってはかなりヤバいデッキです。相手のコイン運が噛み合って、一歩間違えれば相性差なんて簡単に覆ってしまいます。
この対戦ではずっと練習してきたケンタロスGXを避ける練習が偶然活きました。とにかく炸裂バルーンが貼ってあるセレビィを避け続けて、マシェード・モクロー・フクスローあわよくばジュナイパーGXといったOHKOで倒せそうなポケモンを積極的に狙っていきます。その狙い通りにサイドカードを4枚先行出来たのはよかったのですが、実はそれまでにバトル場に炸裂バルーンを貼ったセレビィが3回君臨し、その度にスパークルマインと複数回のフェザーアローが炸裂し、僕の場にダメカンが蓄積していきます。そして、サイドカードが2枚になった瞬間にNを打たれて、僕の手札が芳しくない状態になってしまいました。この辺りから流れが変わってしまいます。
既に炸裂バルーンを貼られることは無くなったようなので、とにかく前のセレビィを倒さないと…とスチームアップ+パワーヒーターを打ち込んでOHKOを3回狙いました。それまでにフラダリまたはバトルサーチャーを引けば勝てると思いながら、とにかく前に突っ込んでいきました。すると、こーと君はなんと3ターン連続でセレビィの特性:ときをかけるのコインで表を出して成功させてしまいます。ときをかけてはマシェードによるはっこうで場に戻ってくるセレビィ…そのまま3回目のコインが表になった瞬間、僕は無意識に「なんてことを…」と声を震わせながら言っていたようです。その様子が偶然、バトクロ本大会へ取材に来ていたポニータ石井さんに撮られていたようです。ビジュアルならともかく、そういったリアクションを撮られていたことは顔から火が出るほど恥ずかしかったですね()
その後は複数回のフェザーアローとスパークルマインで僕の場のボルケニオン×2枚とシェイミEXがやられてしまいます。これでサイドが並んで流石にヤバいと思った矢先のトップドロー…やっとバトルサーチャーを引き、穴抜けのヒモで前のボルケニオンを逃がして、バトルサーチャーを使用しトラッシュからフラダリを手札に加えてジュナイパーGXを呼び出し、ボルカニックヒートで勝負あり!有利かと思った相手に対して、相性差を覆されてしまいそうになるほど手に汗握る試合でした…後ろで見ていたゆっけ君も「朗さんもしかして:ヤバイ」と思っていたようです。もう何というか流石はこーと君です。終わった後はガッツリと熱い握手を交わしました!ありがとう!
ここでやっと隣の卓を見る余裕が出来、カイリさんがもとお父さんに敗北してしまい、ユニット勝利の命運はリーダーのふろーと君に託されることになりました。東京での大イベントに初めて参加した彼の初めての対戦は、2年連続日本代表選手となったチップ君との大勝負です。固唾を飲んで3人で見守りました。同じユニットメンバーとしても行っていることは個人戦なので、手出し口出しが出来ない真剣勝負です。無事に彼が勝てるように、その対戦の行く先を見守ることしか出来ませんでした。こういった独特の緊張感を味わせるのはユニットバトルならではですね!
チップ君と僕は同じチムロリメンバーなのでよく知っているとはいえ、やや不利な相手と展開でも最後まで勝ちを諦めない姿勢は目の前で見ていて流石だなと思わされました。結果、ふろーと君が相手のベンチで待機していたルギアEXをフラダリで呼び出し、ハチマキイカサマディープハリケーンで6-4で見事勝利!メンバー全員で喜びのハイタッチ!カイリさんが「本当にありがとう!」と口にしていたのが印象的でした。
2戦目 ユニット「R(リョケット)団」 0勝3敗で敗北
A:× ボルケニオンEXボルケニオン(朗) vs イベルタルEXダストダス(イナバさん)
B:× ガマゲロゲEXギラティナEXダストダス(ゆっけ君) vs ボルケニオン(あおいさん)
C:× ジュナイパーGXガマゲロゲEXケンタロスGXミルタンク(カイリさん) vs MライボルトEXソーナンスダストダス(まさき君)
普段からTwitterなどで仲良くしてくれているリョウ君が率いるユニットです。今では定期的にクソリプを送り合う程度に仲良くなったまさき君、以前ナナホシ杯でフリーバトルをした経験があるイナバさん、初めましてのあおいさんと愉快なメンバーが勝負をしかけてきました!
この対戦におけるメンバー選出は話し合いの結果、ジュナイパー、Mミュウツー、ゲッコウガなどがいる読みでふろーと君以外の3人で行くことになりました。しかしながら、結果的この予想は大きく外してしまったのです。
僕がA席に座ると対戦相手としてイナバさんが現れました。個人的な予想はダストダス系統…おそらくMミュウツーダストダスかなと思い、やや厳しい試合になりそうだと考えていたらじゃんけんに負けて先行を取られてしまいます。そのまま、対戦準備を始めますが、僕は痛恨のシェイミEXスタートに加えて、あまり手札が芳しくありません。幸いこの試合では4回ほど相手がたねポケモンを引かなかったので相手の対戦準備後にドローが出来ましたが、それでもベンチにボルケニオンEXが1体並ぶだけで、本質的には解決していませんでした。マリガン内容で相手のデッキのコンセプトを概ね理解しますが、下手したらMミュウツーよりまずい相手だったので、より気持ちを引き締めてゲームプランを考えます。
試合が始まり、相手はヤブクロンスタートだったもののフルスロットルで展開を始め、ピーピーマックスも成功させてはあっという間に場に2体のエネ付きイベルタルEXと、バトル場のヤブクロンにかるいしをつけてベンチに引っこませて理想的な展開を許してしまいます。それに対して、僕はプラターヌ博士で出来れば切りたくないカードを切りながら無理やり展開させにいこうとしますが、山札をサーチ出来るカードを一向に引くことが出来ません。そのため、自分の山札にびっくりメガホンがあるのかどうかわからない状態でゲームを進めなければいけなくなりました。また、ひたすらボルカニックヒートをするわけにもいかないので非EXボルケニオンをベンチに並べたかったのですが、何故かこの子も引くことが出来ませんでした。そのため僕は場にボルケニオンEXを2体とシェイミEX1体しか出すことが出来なかったのです。
とはいっても、バトルサーチャーと鍛冶屋とポケモンレンジャーは十分手札に来ていたので、事故状態であったかというと必ずしもそうではなかったと考えています。大抵の相手には鍛冶屋からのボルカニックヒートのゴリ押しで何とかなり、サイドレースも積極的に攻めることが出来るのですが…この対戦の場合は相手のメインアタッカーがイベルタルEXで後ろにはダストダスが居座っていました。そのゲームプランを遂行するにはかなり無理があったように感じます。それでも強かに、ボルケニオンデッキらしくひたすら積極的に攻撃を繰り返しイベルタルEXを倒すことには成功します。結果、その返しに大量のエネルギーがついたイベルタルEXが突っ込んできてイビルボールでOHKOされ2-6で勝負ありでした。
対戦後に聞いたところ「朗さんは絶対に出てくるならAで茶色だと思った!だからイナバさんをぶつけた!」と良識のある采配を教えてくれました。うん、結果的にめちゃくちゃ辛かったです。闘デッキによるイメージ操作には成功しましたが、ダイスロールに導かれた結果、A席に座った僕は相手の采配に一本取られてしまいました。素直に「参った!」と思わされた瞬間でしたね。
試合はあっという間に終わったので、残り二組の対戦はよく見えました。カイリさんもまたかなり厳しいデッキタイプと対戦していて厳しそう。真ん中のゆっけ君は想定していた有利なデッキタイプと対戦していましたが、相手が貼ったパラレルシティを割るためのこわいおねえさんがサイドに落ちていて苦戦を強いられていました。その結果、僕らはR団に3人とも敗北してしまいました。完敗です。
R団に対するデッキ予測を担当したのは僕だったので、この試合の負けた一番の原因は僕が読みを大きく外してしまったことにあります。個人的にはかなりの責任を感じていました…というかショックでした。みんなで「一本取られたね」と話し合っていましたが、「まだ1試合ある!次の試合勝てばいい!」というかなり前向きな気持ちで再び一致団結し、次のマッチアップを待ちました。
3戦目 ユニット「チームブルパン」 1勝2敗で敗北
A:○ ガマゲロゲEXギラティナEXダストダス(ゆっけ君) vs WTB(バツローグ君)
B:× ボルケニオンEXボルケニオン(朗) vs MレックウザゾロアークBREAK(ヒロキ君)
C:× ブラッキーGXゾロアークBREAK(ふろーと君) vs ブラッキーGXゾロアークBREAK(しーせん君)
マッチアップ決定時に激震が走ります。当初から最も警戒していたユニットとのマッチアップが決まったのです。正直、武者震いのようなものが収まりませんでした。そんな中カイリさんは「やったじゃん!むしろオポーネントが高い相手だからこれはチャンスだよ!」とかなり前向きな声掛けをみんなにしてくれます。これで気持ちが引き締まりました。こういうことが出来るのもユニットバトルの良いところかもしれませんね。
ここでメンバー選出はカイリさんが最もマークされている可能性があると読んだのと、ゆっけ君のデッキが刺さるのではないか?と考え、そのまま流れで残りの2枠が僕とふろーと君になります。僕のマッチングはダイスロールの結果B席へ。
相手は日本でも指折りの強豪プレイヤー ヒロキ君でした。5年半前に公式大会で初対戦した時以来かな、当時圧倒的な差を見せつけられて敗北したのをよく覚えています。それでも、この相手に出来るだけのことをして勝ちたい!と自分を奮い立たせ、試合に臨みます。
対戦準備中にダイスやGXマーカーを出し、「GXマーカー使うかい?」とお話してみたところ「あ、大丈夫です。使わないんで」と返ってきたので、その時点で「おそらくMレックウザだろうなぁ」という予測が自分の中に出てきます。じゃんけんには負けてしまいましたが、結果的にはその後の展開にはあまり響きませんでした。
対戦がスタートするとボルケニオンとシェイミEXがご対面…ベンチにレックウザEXが現れやはりそうですよね、と。相手は初動からガンガン展開しに来ましたが、あまり手札が芳しくなかったようで微妙な顔つきでMレックウザEXを1体作ってエンド宣言します。こちらの手札はそこそこ良かったのでとりあえずハイパーボールで山札をチェックすると、キーカードになり得る闘魂のまわしが2枚サイド落ちしていることに気が付きます。灼熱の大地は1枚もサイド落ちしていないから、これは積極的に倒しに行ってサイドから闘魂のまわしを拾い上げるしかないと考え、パワーヒーターで前のシェイミEXを小突きながら場を整えます。
返しに相手はNを引いたようですかさず打たれますが、それによりこちらはあまり悪い影響を受けませんでした。相手はベンチにゾロアを並べながら場を整え前のシェイミEXにダブル無色エネルギーを貼りスカイリターンで手札に返し、次の展開に備えます。このタイミングで引いたあなぬけのヒモが活躍し、相手はベンチからフーパEXをバトル場に出します、それをスチームアップ×2+闘魂のまわし+鍛冶屋で強気のばくねつほうでフーパEXをOHKOすることに成功します。相手も流石にこのプレイングにはかなり顔をしかめていました。しかし、サイドからは闘魂のまわしを引けず…
そこからは相手のペースが始まります。手札に戻ったシェイミEXが良いカードを呼び込んできたようで、相手の場は整い、こちらのポケモンがOHKOされる体制に入ります。その度にこちらはパワーヒーターで小突く&ボルケニオンEXの準備を整えていきますが、相手はベンチにいる唯一炎エネルギーが2枚付いたボルケニオンEXを僕にとっては最悪のタイミングでフラダリを使って呼び出し、エメラルドブレイクを決めてOHKOします。このプレイングがかなり効いて、僕は慌てて4体目のボルケニオンEXをベンチに出し、すぐにでも灼熱の大地を出してスカイフィールドを壊さなければいけませんでした…が、灼熱の大地が引けないからそれが出来ない!闘魂のまわしもないからエメラルドブレイクはもとよりマインドジャックも耐えられない!と頭を抱えてしまう展開になりました。
そのまま道中で出てきたゾロアークにこちら側のボルケニオンがまた1体狩られ、サイドはいよいよ2-4と詰められてしまいます。こちらは無理やりやっと引けた灼熱の大地とボルカニックヒートで返しますが、闘魂のまわしが無いためスカイフィールドを貼られて場を整えられたままエメラルドブレイクをされたら負けです。相手は前にMレックウザEXを出して、スカイフィールドに張り替え、僕にNを打ち込みますがここで何故か相手が物凄く嫌そうな顔をしてエメラルドブレイクを宣言します…あっ、150ダメージで耐えた。
(ちなみにこの時の状況なのですが、後で聞いたらNを打つ前にたねポケモンが手札にいたそうでここでポケモンを出していたら勝っていたそうです。いわゆるうっかりのプレイングミスですね…)
とはいっても、僕も打たれたNでサポーターなども流されてしまいほぼ万事休すでした。バトル場のボルケニオンEXをひっこめて、後ろのボルケニオンがパワーヒーターをするぐらいしか手立てがありません。その返しに相手のとどめ的なカードであるこわいおねえさんが飛んできました…ってあれ!?2枚目!?トラッシュを見てみると、そこにはプラターヌに巻き込まれた1枚目のこわいおねえさんが。実はこのプラターヌを打たれる前に魅惑のポフレも打たれています。ヒロキ君のデッキは僕の知っているようなMレックウザデッキではありませんでした。常識にとらわれない面白いデッキだと素直に思い知らされました。
そのまま、こちらはMレックウザEX返しで倒せるわけもなく、ボルケニオンEXも傷ついておりサイド3-6で敗北。デッキ相性はやや不利ではあるものの、チャンスは少なからず作れていたので、それを活かせなかった自分が悪いです。そして、何よりも相手のプレイングが見事でした。心から強いと思えるプレイヤーと真剣勝負が出来てとにかく楽しかった。それに尽きます。相手には自分からしっかり手を差し伸べ握手を求めて、ガッチリと交わしました。
僕の対戦もそこそこ時間は経っていましたが、その両サイドで行われていた対戦はもっと時間がかかっていました。A席を見るとゆっけ君がバツローグ君相手にダストダスを立てて、バトル場のポケモンを守れている上に、ベンチでガチゴラスEXが準備できている…これはかなり優勢だ!そしてC席を見ると、ふろーと君がしーせん君とのミラーマッチでサイド差5-3のところまで追いつめている!これは!と思いながら再び固唾を飲んで見守ります。このC席を見るとまさにシーソーゲームだったようで、しーせん君が最後の最後に打ち込んだNでふろーと君の手札が壊滅的になり、最後の1ピースを引ければ勝ちの場面で呼び込めない!そのまま、相手にサイドを取り切られてしまい敗北…その最後の1ピースは迎えられなかった次のターンのトップドローだったようです。彼は思わず天を仰ぐほど悔しがっていました。僕も見ていてめっちゃ悔しかったです。中立的に見ていても本当にすごい試合だと感じました。試合後に会場の外で軽くしーせん君とお話したら、彼のプレイヤー歴が浅いことを知り、「それであのレベルはかなり強いと思うで!」と大変驚いていたのが印象的でした。
結果はゆっけ君が無事に勝利を収めるも1勝2敗で敗北してしまいました。周りを見ると2勝以上しているチームが多かったことを知り、決勝トーナメント進出がほぼ絶望的だったことを突き付けられます。悔しさというか色々な感情が入り交じって、昼休憩はポケカ芸人ライブをまともに見る気力すら起こらなくなってしまったようで、気が付けば休憩スペースで力尽きたようにうつ伏せていたようです。
そのまま突入した結果発表…20ユニット中11位と、MAGENEDOの挑戦はここで終わりました。結果表を見てみると自分達が負けたユニットはいずれも全勝で同率1位…ゼクロムシビビールも2勝1敗で10位と、同じく1勝2敗勢の中どころか全ユニットの中でも群を抜いてOMW 89%とあまりにも高すぎる結果がそこには反映されていました。悔しい、悔しすぎる。それに尽きます。
結果発表が終わってからは、僕らが本気でこの大会に向けて出した答えを他のユニットはどのようにして導き出したのかがとても気になり、終始観戦していました。どの試合も見ごたえのある物ばかりで、とてつもない緊張感の中で対戦されているプレイヤーの皆さんが本当に羨ましく思いました。特にKouさん率いる「ゴールドアクター」のメンバーとして出場したかわむらーさんの堅実なプレイングと決勝トーナメントにて全試合対戦するタフさには、とてつもなく痺れました!とにかくカッコいい!その一言に尽きます!
楽しい時間はあっという間に過ぎ、バトクロ本大会はみれさん率いる「Redo」が見事な躍進劇を魅せ、優勝しました。後からTwitterにてみれさんとバトクロ本大会に関する意見交換をしたのですが、どれをとっても「お見事としか言いようがない」と思わされました。詳しい内容は割愛しますが、素直にその一言に尽きます。Redoさんおめでとうございます!
【⑥ バトクロ本大会を終えて】
とにかく書きたい、伝えたいことは大きく分けて2つあります。
第1にMAGENEDOメンバーに対しての感謝!今回、僕はふろーと君へ自己推薦という形でバトクロ本大会に参加させて頂けることになりました。貴重な機会を僕に与えてくれて本当にありがとう!そして、ふろーと君、ゆっけ君、カイリさんと共に、1つの目標に向かってみんなで勝ちに行くために本気で意見を出し合いました!デッキレシピも環境読みも色々な情報を惜しまずにとにかくぶつけ合った時間、これが本当に楽しかった!
結果としては惜しい物であったけれど、そこに行き着くまでの時間で楽しかっただけではなく、東北のポケカプレイヤーの力強さと温かさを感じ、充実したオフシーズンを過ごせました!みんなには本当に感謝の気持ちでいっぱいです!ありがとう!またやりましょう!
そして、BATTLE X ROADを主催して下さったCHANGさん、zbさん、HKさん、スポンサーのフルコンプ様を始めとする、このイベントに関わったすべての方々へ。
皆さんのお陰で大会当日だけではなく、去年の告知から本大会を迎えるまでとても楽しい時間を過ごすことが出来ました。ポケモンカードっていうコンテンツがこれほどまでに素晴らしく、まだまだ新しく出来ることは沢山あるんだってことを沢山感じることができました。
プレイヤーとしても、イベントに携わるスタッフとしても、観戦を楽しむ(見守る)参加者としても、楽しめるものは沢山ある。BATTLE X ROADはそれが集約された素晴らしいイベントだったと感じました。
東北地方でではありますが、僕もポケモンカードイベントオーガナイザーとして活動する人間の1人です。この世界にはポケモンカードを通してみんなで創り上げられる楽しいものが沢山あるということを、地元宮城から東北へ、そして全国へと今後もより多くの人へ知ってもらえるように、積極的に活動し続けます!また、東北地方からMAGENEDOを応援して下さった沢山の方々、とても励みになりました!ありがとうございました!
とにかく多くの皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです!本当にありがとうございました!
今度は公式大会で、もしくは自主大会でかな?皆さんとまたお会い出来るのを楽しみにしています!
コメント
”めちゃくちゃ面白そう”と言って頂けるのは光栄なのかわかりませんが、東北ドリームチームに呼んでいただけたことはとても光栄でした。
残念な結果に終わりましたが得るものは多く貴重な経験になりました。
今後ともお世話になると思いますが、なにとぞよろしくお願いします。
コメントありがとう!返信が遅くなっちゃってごめんよ!
僕が誰かとポケモンカードをやる時に「めちゃくちゃ面白そう」って思う人は、正直なかなかいないと思っています。それぐらいゆっけ君には光るものがありました。実際にやってみてめちゃくちゃ面白かったです!
こちらこそとても良い経験になりました!今後ともよろしくお願いします!